【初めての葬儀でも安心】葬儀の流れについておさえる5つのポイント

大切な人が亡くなったとき、突然訪れる「お葬式」の準備。悲しみの中で、何から手をつけていいかわからず不安になる方も多いでしょう。特に初めての葬儀では、流れやマナーが分からず戸惑うこともあるかと思います。

そこで今回は、初めての方でも安心して対応できるように、「葬儀の流れ」を5つのポイントに分けてわかりやすく解説します。事前に知っておくことで、いざというときにも落ち着いて対応することができます。


1. まずは「逝去から安置」までの対応を知ろう

人が亡くなった直後、最初に行うべきは医師による死亡確認と「死亡診断書」の受け取りです。病院で亡くなった場合はその場で対応されますが、自宅などの場合は医師の訪問が必要になります。

その後すぐに葬儀社へ連絡し、ご遺体の搬送と安置を依頼します。安置場所は自宅や安置施設、葬儀会館などがあります。ご遺体はドライアイスで保冷され、「枕飾り」と呼ばれるお線香やロウソクなどが準備されます。

この段階で慌てる方が多いですが、信頼できる葬儀社に相談すれば一つひとつ丁寧に進めてくれますので安心してください。


2. 葬儀社との打ち合わせで「全体像」をつかむ

ご遺体の安置が済んだら、葬儀社と今後の流れについて打ち合わせをします。ここでは、次のような内容を決めていきます。

  • 葬儀の形式(仏式・神式・無宗教など)

  • 喪主(葬儀の代表者)を誰が務めるか

  • 通夜・葬儀・火葬の日時

  • 参列者の見込み人数

  • 会場(自宅・会館・お寺など)

  • 予算の目安

また、菩提寺がある場合は、僧侶への連絡や日程調整も必要です。火葬場の空き状況などにより、希望通りの日時にならないこともあります。

この時点で「どこまでを家族葬にするか」「どこから一般の方にも知らせるか」なども検討しておくとスムーズです。


3. 通夜・葬儀の儀式の流れを押さえる

通夜と葬儀・告別式は、それぞれ以下のような流れで進みます。

◆ 通夜(つや)

  • 僧侶による読経

  • 参列者の焼香

  • 喪主のあいさつ

  • 通夜振る舞い(食事)

通夜は、遺族や親しい人が故人と最後の夜を過ごす大切な時間です。最近では、1~2時間程度で終える「半通夜」が主流となっています。

◆ 葬儀・告別式

  • 僧侶による読経・焼香

  • 弔辞やお別れの言葉

  • 別れ花(棺に花を手向ける)

  • 喪主のあいさつ

  • 出棺

葬儀は宗教的な意味合いが強く、告別式は参列者が故人にお別れをする儀式です。最近は両方を一体化して行うことも多くなっています。


4. 火葬・収骨の手順を知っておくと安心

出棺後、霊柩車で火葬場へ向かいます。火葬場では僧侶による読経のあと火葬が行われ、1時間前後で終了します。

火葬後には、遺族・近親者が骨壺に遺骨を納める「収骨(しゅうこつ)」が行われます。地域によっては全身の骨を拾う「全収骨」や、一部だけ拾う「部分収骨」があります。

収骨が終わったら、自宅やお墓へ戻り、初七日法要や精進落とし(参列者へのお礼の食事)を行うのが一般的です。


5. 葬儀後の手続きや法要も計画的に

葬儀が終わっても、遺族にはさまざまな手続きが待っています。例えば:

  • 役所への死亡届と埋火葬許可証の提出

  • 健康保険・年金・銀行口座の手続き

  • 相続・遺品整理の準備

  • 四十九日、一周忌などの法要

  • 納骨やお墓の準備

特に四十九日法要や納骨は、葬儀後1ヶ月~2ヶ月の間に準備が必要になるため、早めの相談が重要です。菩提寺がある場合は、お坊さんとの日程調整も忘れずに行いましょう。


まとめ:ポイントを押さえれば落ち着いて対応できる

初めての葬儀は不安が多いものですが、流れとポイントを事前に理解しておけば、慌てず対応することができます。

おさえるべき5つのポイント

  1. 逝去後の初動対応(搬送・安置)

  2. 葬儀社との打ち合わせで全体を把握

  3. 通夜と葬儀・告別式の基本的な流れ

  4. 火葬・収骨の手順とマナー

  5. 葬儀後の手続きと法要の準備

信頼できる葬儀社と連携しながら、一つひとつ丁寧に進めることが、故人を悔いなく見送る第一歩になります。

葬儀の専門用語集(聞き慣れない言葉中心)

用語 読み方 意味・解説 使われる場面
枕飾り まくらかざり ご遺体を安置する際、枕元に供えるお線香・ロウソク・お花などの飾り 安置直後
湯灌 ゆかん ご遺体をお湯で洗い清める儀式。死後の旅立ちを清らかにする意味がある 納棺前や納棺時
納棺の儀 のうかんのぎ ご遺体を棺に納める儀式。家族で愛用品を入れることもある 納棺時
司会進行 しかいしんこう 葬儀や通夜を進行する役割。葬儀社のスタッフや僧侶が担当することが多い 通夜・葬儀・告別式
焼香 しょうこう 香をたき、煙で故人の冥福を祈る行為。宗派によって回数や方法が異なる 通夜・葬儀・法要
通夜振る舞い つやぶるまい 通夜後に参列者にふるまう食事。故人との縁を結ぶ意味がある 通夜終了後
別れ花 わかればな 出棺前に、故人の棺に花を入れてお別れする儀式 葬儀・告別式の最後
霊柩車 れいきゅうしゃ 棺を火葬場へ運ぶ専用の車両 出棺時
収骨 しゅうこつ 火葬後、遺骨を骨壺に納める儀式。地域で骨を拾う順序や方法に違いあり 火葬後
精進落とし しょうじんおとし 葬儀後の食事で、参列者への感謝と日常生活への切り替えを意味する 初七日後または葬儀後の会食
初七日 しょなのか 死後7日目に行う法要。本来は別日に行うが、最近は葬儀当日に繰り上げて行う 葬儀当日または後日
繰り上げ法要 くりあげほうよう 初七日や四十九日などの法要を葬儀当日にまとめて行うこと 火葬後の法要
菩提寺 ぼだいじ 代々の墓を管理している寺。葬儀や法要での読経を依頼する寺院 僧侶の手配・法要の相談時
埋火葬許可証 まいかそうきょかしょう 火葬や埋葬に必要な市区町村発行の証明書 火葬前
位牌 いはい 故人の戒名や名前を書いた木の札。仏壇に祀る 葬儀・四十九日・法要など
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